堀内 隆司

未来のクルマをつなぐ、私たちの技術で

自动车用ワイヤーハーネスの営業を中心に30年超

住友電工グループが自动车用ワイヤーハーネスの事業に本格進出したのが1959年です。日本のモータリゼーションによって事業は伸び、1990年以降はシェアを上げ、受注量も増えていきました。ちょうど入社したタイミングです。以来、私は自动车用ワイヤーハーネスの営業を中心に仕事をし、大型案件を受注するといった経験を積むこともできました。

自动车分野で長く仕事をしてきた私自身、ここ数年はかつてない事業環境の変化を感じています。自动车業界が100年に一度と言われる大変革期を迎えるなか、新型コロナウイルス感染症の拡大や半导体不足などによって生産台数が大幅に減る、という厳しい事業環境のなかにいます。

どう営業を展開するか。私たちは「変わる」という意志のもとに動き出しています。ワイヤーハーネスをコアとした高い技術力をもつ住友電工グループに対して、お客様は「技術の住友電工」と認めてくださっています。この期待に応え続けることは、変わりません。変わるのは、総合的な自动车部品サプライヤーとしての新提案であり、私たちの意識です。

各社戦略にミートした提案を

カーメーカー各社が贰痴化に舵を切るなか、私たちのような高付加価値製品を生み出すのが得意なメーカーだからできる、新しい提案に取り组んでいます。
例えば、私たちが供給する自动车用ワイヤーハーネスはケーブルであるため、接続部品をカスタマイズして小型化?軽量化できます。材料の研究开発からできる住友電工グループの総合力を生かし、カーボンニュートラルに貢献する提案が可能です。

自动运転や高速通信化への対応においては、外部とつながる高速通信の特别なケーブルが転换点になるため、私たちの开発力がお役に立ちます。お客様は各社実现したいサービスや商品も异なりますが、ベーシックな仕様は统一化も进むため、次世代车の开発前のタイミングで标準品として形にしたい。お客様それぞれの公司文化?戦略にミートした提案活动が大前提です。

ここで重要になるのが开発部门との连携です。住友电工グループでは、企画と先行开発を融合した体制をつくるために颁础厂-贰痴开発推进部を设けました。私たち営业と颁础厂-贰痴开発推进部のメンバーが共にお客様に近い场所でコミュニケーションを図り?新しい提案活动に力を注いでいます。

また、ワイヤーハーネス事业の质を上げていこうと、自分たちの意识改革にも取り组んでいます。量のビジネスから质の向上への転换期を迎え、全员で课题を认识?共有した上での意识改革です。现在、私が统括する全営业所を回って管理职ミーティングを定期开催しており、メンバーの士気は上がっています。

インフラ整备に寄与できる公司グループだから

よりよい社会を築くためには、コアとなるインフラ整備が不可欠です。その点、材料から研究开発ができる私たちは、社会の変化に対応しながら、お客様への多様な提案をし、インフラ整備に寄与できる企業グループです。
自动车分野では車載にこだわり?「車載インフラの住友電工」を目指します。従来のワイヤーハーネス、高圧製品、高速通信、これらを網羅して私たちは「車載インフラ」と呼んでおり、企画?技術?サービスを含めたトータルな提案を目指します。各カーメーカーに「つなぐ技術は住友だね」と言っていただける地位を築いていきます。

タイでの社长业で得た気づきで変わった

入社以来、営業を担当してきた私が突然、SEWS-ASIA TECHNICAL CENTER LTD.の社長としてタイに赴任することになりました。未経験の人事?経理?開発、あらゆる局面で判断をしなければならない立場です。「できるのか」が正直な気持ちでした。

赴任直后に福利厚生で问题が起きました。勤続10年の従业员は1週间の休暇を取得できる制度をスタートするにあたり、その年数を超えている人たちが社长室にやってきたのです。「不公平ではないか」と。确かにそうですが、さかのぼって対応するのは困难で、线引きが必要です。

スタッフから「タイは年间休日が少なく、休暇がいかに大切か」を教えてもらい、习惯や価値観の违いがあるなか、人事制度では従业员目线での公平性が必要だと理解できました。最终的には全员にさかのぼって适用する判断をしました。现地の人事マネージャーや秘书のアドバイスのおかげです。トップダウンではなく、ボトムアップでより良い方向を见定めていくと、头ではわかっていたつもりでも、実践できていなかった。スタッフに助けられて気づきを得て以来、私自身が変わりました。

全世界で事业を展开する住友电工グループは、多様な人材が働いている実绩があり、公司グループとしての大きな强みです。そして私がタイで経験したように、习惯や価値観の违いがあるなかで、従业员が笑颜で働けるよりよい环境を整え、さらにレベルアップできる力を持った公司グループでもあります。

とにかく点を打ち込んでいく。サッカーと同じ

これまで私は、経験を重ねて点を打ち込むことに注力してきました。「この仕事がどう発展していくのか」、「自分にとってどんなメリットがあるのか」といったことは考えず、言われたことを実践するのがスタートラインです。

やがて无数の点がつながり、线や面になり自分の力になっていきました。仕事は、どれだけ点を打ち込んだかがすべてだと思います。打ち込んだ点が多いほど线につながりやすいのは、人脉も同じです。スティーブ?ジョブズ氏がスピーチで语った「コネクティング?ザ?ドッツ」に共感します。

「点を打ち込む」ことへの思いの强さは、小学校から大学までのサッカー経験も影响しています。点を打ち込み、チームが胜つためには何が必要か。私は最も重要なのはコミュニケーションだと考えます。どのタイミングでだれにパスを出すか?パスを求められる位置にボールを出せるか。もちろん、コミュニケーションを図るためには、个々のスキルアップが欠かせません。

会社も同じです。コミュニケーションとチームワーク、そして目的意识を持って个々がスキルを上げていけば、必ず强い组织になる。个々人にとっても、会社にとってもよい结果が出るはずです。私自身これからも、点を打ち込み続けます。

PROFILE

堀内 隆司  Takashi Horiuchi

1990年  
住友電気工業株式会社 入社 自动车企画部

2009年
住友电装株式会社へ出向

2013年  
中部営业部第二営业部长

2016年
SEWS-ASIA TECHNICAL CENTER LTD. 社長

2020年
执行役员
东部営业统辖部长

堀内 隆司

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